Abstract
道路上において,歩行者は自動車の追い越しおよび道路横断時に交通事故に遭う可能性がある.こ れらの交通事故・トラブルは運転手–歩行者間のコミュニケーション不足が一因となっている.こ れは,既存の自動車のコミュニケーション手段として用いられているウィンカ,パッシングおよび ホーン等の装置的な公式合図やハンドジェスチャ,アイコンタクトによる非公式合図では,道路に おけるコミュニケーションとして不足しているためと考えられる.そこで,本研究ではカメラで撮 影した運転手の目を自動車前部のディスプレイに表示し,周囲に運転意図を提示する手法を提案す る.これにより,歩行者は運転手の目の向きを認識しやすくなる.また,提案手法の社会的受容性 や信頼性への影響を調査した.実験結果より,提案手法は安全面において有効であり,歩行者は運 転手に認識されていると感じるほど道路を横断する意思が高まることが分かった.一方で,目の向 きを表示することのみでの非言語コミュニケーションは曖昧さがあり,確実な意思伝達能力があ るとは限らないという意見も得られた.また,本手法を応用した居眠り周知システムを検討する. 居眠り等の状態を検知すると運転手に振動や音声等でフィードバックを返す従来手法とは異なり, 外部に居眠り等の危険状態を知らせることが可能である.今後はデフォルメされた目との印象の 比較,安全面における有用性の比較を行い,より適切な手法を設計し,非言語コミュニケーション デバイスとしてのパフォーマンス向上を目指す.
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Book Title
神戸高専卒業論文集
Volume
2024
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-
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古川 澄空, 運転手の目を表示したディスプレイによる歩行者への運転者意図提示システム, 神戸高専卒業論文集, 2024巻, 号,