Abstract
本研究では,脈波センサを活用した手首や腕の圧迫ジェスチャ認識手法を提案し,コンピュータへの入力手 法としての活用可能性を検討した.脈波は全身を巡る血液の波であり,その特性を利用することで,カメラや 加速度センサを用いないジェスチャ認識の実現に期待できる.本研究では,脈波センサを用いて心理状態(心 拍数)に応じたインタラクションを可能にする検出手法を開発した.プロトタイプを作製し,通常時および高 心拍時のジェスチャ認識実験を行った結果,平常時と高心拍時の脈波変化やセンサ位置による位相差を確認し た.さらに,応用例として,冷静な判断が求められる場面での購買制限や生産現場での作業制限を提案した. 一方で,体動によるノイズ,個人差,センサの装着誤差といった課題も浮き彫りとなった.本研究は,脈波を 利用した非侵襲的かつ高精度なジェスチャ認識手法の可能性を示すものであり,今後の発展としてプロトタイ プの改良とさらなる応用可能性の検証が求められる.
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Book Title
神戸高専卒業論文集
Volume
2024
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-
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山本泰資, 脈波を用いた手首や腕の圧迫ジェスチャ検出, 神戸高専卒業論文集, 2024巻, 号,