学位論文

AI対立議論を用いた選択理由の自覚支援

長野 町香
意思LLM対話

Abstract

本研究では,AIによる意思決定支援が利用者がAIの助言に従うか従わないかに寄りやすい点を 見直し,利用者が自分の選択理由を振り返り言語化する過程を支援する対話形式を検討した.そ のために,対立する二つの立場を与えたAI同士に議論させ,途中で利用者が部分的に介入して発 話できるAI対立議論を設計した.学生6名を対象に,性質の異なる3テーマ(朝食と一緒に飲むなら 「コーヒー」「紅茶」どちらが良いか./「朝型生活」と「夜型生活」どちらが自身にとって良いと 思うか./ 友人に誕生日プレゼントをするとき「サプライズをする」か「ほしいものを聞いておく」 どちらが良いと思うか.)で,実験前アンケートを実施し,「AI対立議論との対話,実験後アンケー ト」を1セットずつ実施した.評価はユーザによる主観評価に加え,実験前後のテーマへの回答の 選択と理由の自由記述の変化を分類して分析した.その結果,選択自体が逆になることは少なかっ た一方で理由記述は多くで変化があり,特に観点の追加や条件・文脈への言及といった相対化が多 く見られた.自由記述においても,視点増加や理由整理,再考のきっかけが報告されたが,理解し にくさや誘導感であったり,違和感があったなどの否定的評価もあった.以上より,本手法は選択 の結論変更には影響を及ぼさずに,理由の言語化と観点拡張の支援として機能した.ただし協力者 数も少なく,実験における限界点が多いため,AIの統制条件を含む比較実験や分類評価の信頼性整 備など,設計においての課題がある.

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神戸高専卒業論文集

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長野 町香, AI対立議論を用いた選択理由の自覚支援, 神戸高専卒業論文集, 巻, 号,

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