Abstract
近年, VR(virtual reality:仮想現実) やMR(Mixed reality:複合現実) ゴーグルにおいて, 視線認識を用いた,
操作メニューの凝視による入力手法が用いられている. 視線による入力手法は, 手を使わずにメニューの選択・
決定などが行える. しかし視線がブレることにより, 入力の判定に時間を要したり, 誤判定されるといった問題
がある. その問題を解決するために, まばたきなどのジェスチャを加えることによって, 選択項目の決定などを
判定する入力方式の研究が行われている. しかし, まばたきは普段の生活において無意識に行う動作であるた
め, 意図したものか見分けることが難しく, 意図した視線入力であることを示すためのジェスチャを設計する必
要がある. そこで, 片目閉じの動作を組み合わせた, 上下左右の4 方向の視線によるショートカット入力インタ
フェースを提案する. 提案手法では, 片目を閉じてから開くまでを入力の開始と終了の判定に利用し, さらに左
右のどちらを閉じたかによってショートカットの種類を切り替えできる. また, 提案手法は既存の視線インタ
フェースの入力語彙を拡張できる. 本研究では, 片目閉じおよび視線方向の認識システムを用いて, 2 つの操作
を同時に行った場合の精度を評価した. 実験にて, 片目閉じの認識精度は高かった. 視線方向入力においては,
上, 左, 右方向の視線の認識精度は高かったが, 下方向の視線の認識精度が低かった. また, 年齢が高い使用者
は実験が経過すると視線方向の認識精度が低下していた. 本研究の操作は, 目の疲れを引き起こしやすく, それ
による認識精度の影響が大きいことがわかった.
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Information
Book Title
神戸高専卒業論文集
Volume
2023
Number
Date
Pages
-
Citation
Copied!
小田優仁, 片目閉じおよび4方向の視線を用いたショートカット入力手法, 神戸高専卒業論文集, 2023巻, 号,